外出先や職場で大地震などの災害に遭ったとき、焦って自宅へ帰ろうとするのは非常に危険です。交通機関がストップした状態での無理な徒歩帰宅は、二次災害のリスクを大幅に高めてしまいます。
この記事では、帰宅困難者になった時の「むやみに移動しない」という行動原則と、今日から通勤カバンに入れておける「0次の備え」について解説します。

この記事は、こんな人にこそ読んでほしいぜ!
- 電車やバスで毎日通勤・通学している人
- 職場から家まで歩いて帰れるか不安な人
- 外出先で被災した時にどう動けばいいか分からない人
災害直後に帰宅困難になったら?「むやみに移動しない」

なぜ帰宅してはいけないのか?
大災害が発生した直後は、すぐに帰宅しようとせず、安全な場所に留まることが最大の自衛です。
多くの人が一斉に帰宅を開始すると、道路に人が溢れかえり「群衆雪崩(人が密集して将棋倒しになること)」が起こる危険性があります。過去の大震災でも、駅周辺などで深刻な混雑が発生しました。
また、道路が人で埋め尽くされると、救急車や消防車などの緊急車両が通行できなくなり、一刻を争う救助活動の妨げになってしまいます。そのため、一斉にみんなが帰宅するのは二次災害を引き起こす可能性があります。
安全な場所(職場・一時滞在施設)に留まる
発災直後は、職場や学校が安全であればそこに待機し、屋外にいる場合は周辺の「災害時帰宅支援ステーション」や一時滞在施設を利用してください。
建物の倒壊や火災の危険がない限り、むやみに外へ出るのは避けましょう。安全な場所で待機しながら、スマートフォンや携帯ラジオを使って正確な情報収集に努めることが命を守る第一歩です。
【徒歩帰宅の現実】歩いて帰れる距離の目安は何キロ?

一般的な徒歩帰宅の目安は10〜20km以内
一般的に、健康な大人が1日で歩いて帰宅できる距離の目安は10km〜20km以内とされています。歩行速度を時速2.5km程度(混雑を考慮)と仮定すると、20kmを歩くのには約8時間かかる計算になります。
ただし、これはあくまで目安にすぎません。年齢や体力、持ち物の重さによっても大きく変わるため、自分の限界を知っておくことが重要です。
夜間・停電・余震…災害時の徒歩は想像以上に過酷
注意すべきなのは、災害時の道路状況は平常時と全く異なるという点です。道が液状化していたり、ガラスや看板が散乱していたりする中を歩くのは非常に危険です。
特に夜間で停電している場合、足元がほとんど見えません。さらに、道中でトイレが使えない、余震が続くといった過酷な環境での長距離移動は、体力的にも精神的にも大きな負担となります。だからこそ、「無理に歩かない(待機する)」選択肢が推奨されています。

普段歩き慣れている通勤路も、災害時は別の景色になるぜ。暗闇の中をパンプスやヒールで歩くのは怪我のもとだから要注意だ!
帰宅困難に備える!外出時・通勤時の「0次の備え」

カバンに常備したい最低限の防災グッズ
いつでも被災する可能性を考え、通勤カバンに最低限の防災グッズ(0次の備え)を入れておきましょう。
スマートフォン用のモバイルバッテリー、少量の飲料水、チョコや飴などの行動食、ホイッスル(居場所を知らせる用)、小さな地図などをポーチにまとめておくのがおすすめです。重くなりすぎない範囲で、毎日の持ち物にプラスしてください。
職場に歩きやすい靴(スニーカー)を置いておく
革靴やパンプスでの長距離移動は、足を痛めるだけでなく転倒のリスクも高まります。ロッカーやデスクの下に、履き慣れた歩きやすいスニーカーを常備しておくことをおすすめします。
いざという時、足元が安全であるだけで避難行動の確実性が格段に上がります。
会社・職場における帰宅困難者対策

企業には「従業員3日分の備蓄」が推奨されている
個人だけでなく、企業側でも従業員を安全に待機させるための対策が進められています。
多くの自治体の条例で、企業は従業員が事業所内に留まれるよう、1人あたり3日分の水や食料の備蓄を努力義務として求められています。普段から、自社の備蓄状況や待機ルールがどうなっているかを確認しておきましょう。
家族との安否確認手段を事前に決めておく
人が無理に帰宅しようとする一番の理由は「家族の安否が分からない不安」です。
むやみに移動しなくて済むよう、災害用伝言ダイヤル(171)やSNS、家族共有の連絡アプリなどを使って無事を確認するルールを事前に決めておきましょう。連絡手段が確保されていれば、安心して職場などで待機することができます。

災害時は「帰らない」勇気を持つことが、自分と周りの人を守る第一歩だぜ。まずはカバンにモバイルバッテリーとチョコを入れるところから始めてみよう!


